初めて会った相手を、人はどこまで信頼できるのでしょう?
初対面の人を信頼しろって言われても、難しいですよね。
ただ、私がご相談で会いする人は、ブログやホームページなど、かなり読んでいてくださいます。ですから、考え方や作るものに対して「結構理解していただけてる」と思っています。さらには「100%ではないだろうけど、ある程度は信頼もあるのだろう。」と思っていました。でも、それはうぬぼれでした。この話しを聞くまでは。。
(いや、それ程うぬぼれていたわけではないですけどね・・)
注文住宅を設計する一級建築士と不信感・・・
これは、木造3階建の家をリノベーションした『 中板橋の家 』の施主奥様kさんとのメールのやりとりの中で出て来た話しです。
kさんと初めてお会いしたのは「家づくりの相談会」に参加していただいた時なのですが、その時にはいろいろな事をお話ししてくださったので、ある程度信頼していただけたのだと思っていました。
が・・・
実はそうではなかったという事を、工事が終わってからのメールの中で告白されました!
確かにそうですよね。初対面で”心から信頼される”なんて事はないですよね。それが一般的だと思います。
ただ、kさんには、”そう身構えさせる”出来事を経験されていたんです。
kさんは、あるメーカーで「注文住宅」として家を建てました。でもそれが”名ばかり”で、ご自分の思った通りには家を作れませんでした。すぐに2階のリビングを中心にクロスを変えたり天井に珪藻土を塗ったりと、最低限なんとかご自分の気持ちが落ち着けるようリフォームをしました。
それでも「何かが違う」という思いは解決せず、私と出会う前に、別の建築士に相談したそうです。その時の経験が、このコラムのタイトルになります。
kさんにご了解いただいていますので、その話しをご紹介します。
以下、kさんのメールです。
リフォームする前に、何人かの設計士さんとお会いしてきました。
ですが、私と趣味が合わない。
設計士に依頼するには、この低予算で築3年で恥ずかしくて頼めないという思いがありました。
築10年で、1000万以上かけれるなら、設計士さんも話に載ってきました。きっと…。だいたい、表情でわかる(笑)
私の場合、築3年で、しかも、たいした予算もかけない…。
相談した設計士さんは『もったいない』という気持ちが強かったです。それに「会社的には利益にならない」という印象を持ちました。
そんなこんなで、私の中には、注文住宅を設計する一級建築士=利益にならないなら仕事は切 り離す&不信感…がありましたね (気分を害したらすみません)
志田さんと初めてお会いしたときも、少し抵抗ありました。
また、『もったいない』と言われるかな~って。
ですが、『好きなものに囲まれた方がいい』と言ってもらいました。
それでも私はまだまだ、信じられない気持ちがありまして、志田さんの設計した家( 風樂房・ふうらいぼう )に行くことで、志田さんがどうゆう設計士さんか知ることができました。
皆さん、志田さんのいない所で、『この人なら大丈夫だよ。欲はない方だからね~』と言ってくれました。「住んでいる方の言うことは本当だ!これは本物だ!」と確信しました。
リフォーム中も、必ず『何か疑問があったら言ってください』と、言われていたのも凄く嬉しかったです。リフォーム中に、『うるさいな~』って言われてたりしないかな。と、思っていましたから。でも、なんでも聞きやすい、大工さんや、現場監督さんたちで、ほんと小さな疑問も普通に会話してくれました。
家を建てた時、注文住宅なら、私の思い通りの素材が使用できると思っていました。だって、注文住宅ってそうゆう意味ですよね~。
出来ないなら、ネーミングを変えてほしい(笑)
「一部注文住宅」とか…「どんなことでも対応する完全注文住宅」…とか、無理なら…「出来ないこともあります!」みたいな、コメントをチラシに記載して欲しいですよ~
言い方変えてくれれば気がついていたかも(笑)・・後の祭りですけどね。
私は、志田さんをドラえもんのポケットに見えますよ。何か困ったら、ポケットから、色々アイディアが出てくるイメージ!
だから、ドラえもんのポケットですよ。
設計士さんは、そうでなきゃね~。
私達の想いを組んで、ポケットから色々出してくれのが素敵です。
kさんのメール、ここまでです。
伝え方
ちょっとタイトルの主旨とは違う部分もある事はご容赦ください。
よい話しはみなさんにご紹介したいという下心はあります。^^;
が・・・それはそれとして
たとえ小さなリフォームだとしても、それなりの金額を使うのですから、誰もが「工事を頼む相手」を決める段階では身構える事と思います。
まして、1度工事で嫌な思いをしていたらなおさら。
kさんの場合、ご自分が理解していた「注文住宅」とは違い、希望を言うと「それはできない」みたいな事を言い続けられ、現場ではいちいち「決定」を求められ、大変な思いをされました。
きのうまで建築の世界をまったく知らなかった人に「あれはどうします?」「これを決めて欲しい」と突然言われて、できますか?
私達だって「考える事」「決める事」はとてもエネルギーのいる事です。
普通の人がそれをできるのか?・・無理とは言わないけれど、かなり難しい事。ましてご自分の仕事もしているのですから。
それを施主に代わってやるのが、私達建築士の仕事です。
当然経費も掛りますし、施主のご希望を実現するために、形ないものを考える”創造”する事の費用も掛ります。
工事費が少ない場合、設計事務所の規模にもよりますが断られる場合もあるでしょう。
どんなに小さい工事でも、それなりに時間を掛けるわけです。スタッフを雇っているなら、もっと大きな仕事にスタッフの時間を使いたいのは当然。
ですから、相談する時には事前に、内容と(仮にでもいいので)考えている予算を正直に伝えましょう。
できないと言われればそれまで。どちらともいえない場合でも、先方の『対応』で、「考え方」が垣間見えて来るものです。会って話してみればまた違うかもしれませんが。
家づくりに限る話しではありませんが、『信頼を築く』には、回数や時間が必要です。でも、友達をつくるのとはわけが違いますから、そうそう時間を掛けるわけにもいきません。
なので、まずは『伝える』という事・・仕事で言えば『プレゼン』みたいなものですから、少し準備をして工夫をしてみてください。。
相手が「建築の専門家」だとしても「人の話しや気持ちを汲み取るプロ」というわけではないので、「言えばわかってくれる」と過度に期待しない事・・・いや、そうゆう”心持ち”が必要だと思います。
『伝える』って、、難しいですね。
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