友達からコーヒーの生豆をもらってしまったため、自宅で焙煎する事になってしまいました。無駄にするわけにもいかないからやるしかなかったのです。
ネットで探して、一番やりやすいだろうと思ったのが『フライパン焙煎』
半年以上やりつづけてきて、少しは焙煎の具合が安定してきたので、ここに記録します。
これからフライパン焙煎をやってみようと思う方に参考になれば幸いです。
あくまで個人的なフライパン焙煎の記録ですので、誰がやっても確実に成功する事を保証するものではありません。
ですが、初めてやる人が闇雲にやってみるよりも、指標となるものがあったら、きっとやりやすいと思い、ここに記録しました。
これからも焙煎をやっていきますので、内容については今後更新する事もあります。
フライパン焙煎の目指すところ
1)わざわざ焙煎のための道具を買わずに、家にあるものだけでやる
2)素人がやる事だから、失敗を恐れない。自分で工夫する。
3)自分が焙煎した豆を、楽しむ、そして改善する。
*できるなら「記録」してください。めんどくさい人は”感”でいいです。
*コーヒー店で買った好きな豆の、色と味をよく覚えておいてください。
*素人の焙煎ですから、焙煎した『豆の色』が目安にもなります。
用意する物
1)普段使っているフライパン
2)木ベラ
3)米とぎ用のボールなど
4)ザル 2個
5)団扇(うちわ)、できればドライヤー
6)時計とか タイマーとか、経過時間がわかるもの
7)キッチンのガスコンロ
手順をおおまかに説明します。
1:生豆を水洗いをする
2:ザルにあけて水を切りフライパンで熱を加え乾かす
3:フライパンで煎る
4:煎り終わったらザルに入れ急速に冷ます
おおまかな流れは以上です。
注意点
家庭のキッチンのガスコンロでやる事が条件です。
ネットに出ているフライパン焙煎は、カセットコンロを使っているものが多いです。
家庭用のガスコンロとカセットコンロはなにが違うかというと
家庭用のガスコンロはセンサーが作動してフライパンが高温になると自動で火を弱くしてしまいます。
ですから、火力が一定のカセットコンロを使う場合は、時間が変わってくると思います。
特別な道具を使わない『フライパン焙煎』を実践していますので、カセットコンロでの検証をする事はありません。
経験上、フライパンを振ると余計にフライパンの温度が安定しなくなるので、基本的にはフライパンを置いたまま、ヘラで豆を動かします。時々はフライパンを振ります。それは、豆の色を見てばらつきが出て来た時。
写真を使って説明します
生豆を水洗いする
生豆を米とぎボールに入れて、水洗いをします。
コーヒー豆には薄皮(チャフという)があって、豆を洗う事とともに、その薄皮を取ります。
あまり力入れる必要もないけど、薄皮は結構出て来るので、そこそこ洗って大丈夫です。
時間的には2~3分
////チャフを取らずにはじめると、加熱とともに乾いたチャフが周囲に舞散り大変な事になります////
洗って水を流すとチャフが取れて溜まります(右側)
何度か繰り返したら、ザルに豆を移し水気を切ってください。
加熱してないフライパンに洗った豆を入れ『強火』で加熱。
加熱は約1分。豆とフライパンに付いた水気がなくなればいいです。
火を止めてから約2分、ヘラでかき混ぜ続けてください。
混ぜないと部分的に加熱され色が変わってしまいます。
いよいよ本番。『中火』で加熱。
⇒【時間・スタート】
豆の表面をまんべんなく加熱する事が目的です。
少し早めに手を動かしてください。
時々はフライパンを振ってもいいです。
////2分くらいで色が変わりはじめ、煙が立ってきます////
あまりガサガサと混ぜなくても大丈夫です。やり過ぎると豆やチャフが飛び散って大変な事になります。
1(イチ)ハゼ。『中火からほんの少し強く』
⇒【スタートから8分ほど】
豆が「パチっ!」とはじけます。それを”1(イチ)ハゼ”といいます。
豆の中をじっくり加熱する事が目的です。
混ぜ方は、少しゆっくりにしてください。
時々はフライパンを振ってもいいです。
ハゼは連続して「パチっ!」「パチっ!」とするのではなく断続的に8分くらい続きます。
【スタート】から20分くらいすると、今度は小さな「パチパチ」というハゼが始まります。これを”2ハゼ”と言います。
でも、実際は(私には)1ハゼと2ハゼの境界がよくわかりません。なので、「ハゼ」を焙煎時間の目安にしなくていいと思います。
6)火を止める。
⇒【スタートから23分ほど】
23分というのあくまで目安です。
《中煎り》(シティーロースト)くらいの感じです。
味の好み、豆の種類、道具、季節によってこの時間は変わります。
とりあえずこのくらいで火を止めれば、「焦げ過ぎ」にはならないと思います。
7)フライパンからザルに移し、空気で冷ます
団扇(うちわ)であおぐか、ドライヤーの冷風で、とにかく早く冷まします。
できるだけ早く。
この時、(薄皮)チャフがあると、回りに飛び散りますので気をつけてください。
ちなみに、この写真でフライパンに残っているのがチャフ。
フライパンのままうちわであおったりするとチャフが飛び散り大変な事になります。
もちろんザルでも気をつけましょう。冷ますのに使うザルは、大きく深い物のほうがいいです。そうゆうサイズがなくても、チャフの飛び散りさえ気をつければ、ある物で大丈夫です。
皿に広げ、完全に冷ます。
この時、焦げ過ぎてる豆や、あまり焼けてない豆などを取り除きましょう。
少し時間をおいて、密閉できる容器に入れて、2~3日熟成させると美味しいコーヒーになります。
掟やぶりの再焙煎!
せっかく焙煎したのですから、飲んでみてください。それはそれで美味しいです。
でも、もし、飲んでみて「酸味が強すぎ」つまり「すっぱさ」を強く感じたら、もう一度フライパンで煎りましょう。時間は2~3分からせいぜい5分。
この時に、プロが焙煎した豆の色を思い出し、それを手がかりにしてみましょう。
再焙煎なんてプロには絶対に許せない事だと思いますが、自分が飲む豆ですから、「すっぱさ」が我慢できないなら、もう少し煎って味を調整するのは悪くないと思います。
「酸味が強い」というのは焙煎時間が短かったという事です。焙煎するたびに時間と味を記録しておくと、『自分の加減』がわかってきます。
フライパン焙煎・(ほぼ)マニュアル
(手順まとめ)
0)豆の量
* 家庭用の一般的なサイズのフライパンを使う場合・・・
* コーヒー豆の量は 150g~200gです。
* 最初は、失敗を心配するなら、100g でやってみましょう。
* 毎日飲むならひとりでも1週間くらいで飲み終わります。
* 何度か回数を重ね「いける」と思えたら、量を増やしましょう。
1)生豆を水洗いをする
* 生豆を米とぎボールに入れて、水洗いをする
* コーヒー豆には薄皮(チャフという)があって、豆を洗う事とともに、その薄皮を取ります。
* あまり力入れる必要もないけど、薄皮は結構出て来るので、そこそこ洗って大丈夫です。
* 時間的には2~3分
////チャフを取らずにはじめると、加熱とともに乾いたチャフが周囲に舞散り大変な事になります////
2)それをザルにあけて水を切る
* 焙煎が終わった時にもザルを使います。もちろん濡れてないものがいいので、ザルをふたつ用意してください。
3)加熱してないフライパンに洗った豆を入れ『強火』で加熱。
* 加熱は約1分。豆とフライパンに付いた水気がなくなればいいです。
* 火を止めてから約2分、ヘラでかき混ぜ続けてください。
* 混ぜないと部分的に加熱され色が変わってしまいます。
4)いよいよ本番。『中火』で加熱。
⇒【時間・スタート】
* 豆の表面をまんべんなく加熱する事が目的です。
* 少し早めに手を動かしてください。
* 時々はフライパンを振ってもいいです。
////2分くらいで色が変わりはじめ、煙が立ってきます////
5)1(イチ)ハゼ。『中火からほんの少し強く』
⇒【スタートから8分ほど】
* 豆が「パチっ!」とはじけます。それを”1(イチ)ハゼ”といいます。
* 豆の中をじっくり加熱する事が目的です。
* 混ぜ方は、少しゆっくりにしてください。
* 時々はフライパンを振ってもいいです。
* ハゼは連続して「パチっ!」「パチっ!」とするのではなく断続的に8分くらい続きます。
* 【スタート】から20分くらいすると、今度は小さな「パチパチ」というハゼが始まります。これを”2ハゼ”と言います。
* でも、実際は1ハゼと2ハゼの境界がよくわかりません。なので、「ハゼ」を焙煎時間の目安にしなくていいと思います。
6)火を止める。
⇒【スタートから23分ほど】
* 23分というのあくまで目安です。
* 《中煎り》(シティーロースト)くらいの感じです。
* 好み、豆の種類、道具、季節によってこの時間は変わります。
* とりあえずこのくらいで火を止めれば、「焦げ過ぎ」にはならないと思います。
7)フライパンからザルに移し、空気で冷ます
* 団扇(うちわ)であおぐか、ドライヤーの冷風で、とにかく早く冷まします。
* できるだけ早く。
* この時、(薄皮)チャフがあると、回りに飛び散りますので気をつけてください。
8)皿に広げ、完全に冷ます。
* この時、焦げ過ぎてる豆や、あまり焼けてない豆などを取り除きましょう。
* 少し時間をおいて、密閉できる容器に入れて、2~3日熟成させると美味しいコーヒーになります。
9)掟やぶりの再焙煎!
* せっかく焙煎したのですから、飲んでみてください。それはそれで美味しいです。
* でも、もし、飲んでみて「酸味が強すぎ」つまり「すっぱさ」を強く感じたら、もう一度フライパンで煎りましょう。
* 時間は2~3分からせいぜい5分を目安。
* この時に、プロが焙煎した豆の色を思い出し、それを手がかりにしてみましょう。
* 再焙煎なんてプロには絶対に許せない事だと思いますが、自分が飲む豆ですから、「すっぱさ」が我慢できないなら、もう少し煎って味を調整するのは悪くないと思います。
* 「酸味が強い」というのは焙煎時間が短かったという事です。焙煎するたびに時間と味を記録しておくと、『自分の加減』がわかってきます。
『フライパンはあまり動かさない』
これまでの経験から、「フライパンはあまり動かさなくていい」と思います。
あくまで家庭のキッチンのガスコンロでやる時の話しです。家庭用のガスコンロはセンサーで勝手に火力調整してしまうので、フライパンを振ると益々フライパンの温度が安定しません。豆を動かすために時々フライパンを振りますが、基本的には”ヘラ”でかき混ぜ、豆を動かしています。
そうゆう事を含めて、ご自分の一番いいやり方を見付けてください。
なぜ自宅で焙煎をするのか?
「美味しいコーヒーを飲みたい」という気持ちはありますが、焙煎という行為が面白くなってしまったからです。
豆と火との具合だけを見てシャカシャカ煎るだけ。
豆の種類や火加減でうまくいったり、いかなかったり。。そうゆう事が楽しいです。
「そんなのメンドクサイ」と思う人にお勧めするものではありません。
手間暇掛ける事が”嫌じゃない”人、”自分で焙煎したコーヒーを飲みたい”人、”工夫する、改善する事が好き”な人にはお勧めします。
正直言えば、プロが焙煎する豆のほうが、美味しいと思います。自分でやってみて焙煎の難しさがわかったからなおさらそう思います。
でも、自分で焙煎した満足感と焙煎したての新鮮な豆であるというだけでも、他と比較できない「美味しさ」があります。
それから、シャカシャカやってる間、「無心になれる」っていうのが、自分で焙煎する事のよいところだと思っています。忙しい日々を送っている人には、短時間で「無心になれる」という意味で、いいかもしれません。(約30分くらい)
興味湧いたら、ぜひやってみてください!
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