吉村順三のことば


もうずぅっと前の事ですが、故・吉村順三さんの大規模な展覧会が行われました。(吉村順三建築展/2005年)


展示会場には、吉村さんの言葉が、大きくプリントされてあちこちに掛けられていました。

その時私は、夢中でそれをメモしました。


それは今でも、私が考える 家の根本 であり、設計する時の 心構え であります。


そしてまた、吉村さんのことばは、これから家づくりを考える人にも、すでに家を持っている人にも、『家』『暮し方』『地域の一員としての心構え』などについて、参考になる事だと思います。


ここに、私がメモした 吉村さんの言葉 をまとめます。



吉村順三のことば

「心の豊かさ」


建築は、はじめに造形があるのではなく、はじめに人間の生活があり、心の豊かさを創り出すものでなければならない。

そのために、設計は奇をてらわず、単純明快でなければならない。



吉村順三のことば

「よい家」


よいプロポーションでおさまっている家。単純明快におさまっているシンプルな家などは、たいへん気持ちよいものであるが、「よい住宅」というのは、形そのものよりもむしろ、その家自体に「たまり」というか重心のある居住空間のある家のことだと思う。



「純粋さ」


建築の純粋さとは何か。

それは、建築材料を正直につかって、構造に必要なものだけで構成するということである。

柱は常に屋根をささえる役割を持ち、障子の桟は、造形的なパターンであるとともにしっかりとした構造的な役割を持っている。

これらの構成は、もっとも簡単で、しかも清楚な美しさを創り出していて、これが、私は、純粋さということであると思う。



「真の近代性を」


僕らは、やはり現代建築をどんどんやっていかないければ・・・昔の建築に懐古趣味で住んでいるわけにはいかないわけです。

人間というものは絶えず新しい刺激を受け、新しい発展というものを体得することが楽しいわけですからね。

だけれども、それは建築の基本から出発した近代建築であるべきで、形だけ近代的であっても、そこに何も近代的な精神的要素がなければ、ちっとも近代的じゃないと思うのです。



軽井沢の山荘について


吉村さんの代表的な建築の一つに、ご自分の別荘である『軽井沢の山荘』があります。

You Tube に「軽井沢の山荘」がありました。


-建築家・吉村順三の仕事-(軽井沢の山荘)



このビデオではありませんが、山荘のビデオが流れていて、その中で語られた吉村さんの言葉をメモしました。



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木の上で鳥のようになった気持で暮らせる家をつくろうと思った。


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雨が降っているときに家にいるというのは、それだけで守られているようで幸せである。


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建物の形と地形をきりはなさないで考えている。


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人間には回りを見下ろしたいという気持がある。

ここ(屋根の上の物見台)にすわるとそれだけでワクワクするだろう!


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(照明について)

いい光が得られるならむしろ器具などいらない


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住まいの品格をとりもどすこと。


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木の上で鳥のようになった気持で暮らせる家をつくろうと思った。


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次の言葉が、吉村さんの建築を一番よく表している言葉だと思いました。


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簡素で気持よい場であること。


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私はこの言葉にとても勇気づけられました。何か特別な事を作るが設計なのではなくて、”人が「気持ちいいな」と感じる事を最大限に考える事が設計なんだ”、と思いました。

そして、「気持ちいいな」を考えれば考えるほど、そこはシンプルな(簡素な)場になるんだ、そう吉村さんは言われていたんだと思います。



吉村順三のことば


建築家として、もっともうれしいときは・・


最後に、

この言葉を読んでびっくりし、あたたかい気持になりました。そんな暮しを感じられる家がいっぱいあれば、街は豊かなのだと思います。

私も そんな家をつくりたい と思っています。




建築家として、もっともうれしいときは、建築ができ、そこへ人が入って、そこで生活がおこなわれているのを見ることである


日暮れどき、一軒の家の前を通ったとき家の中に明るい灯がついて、一家の楽しそうな生活が感じられるとしたら


それが、建築家にとっては、もっともうれしいときなのではあるまいか





”考えている事・見ているもの”が「何か違う」と、ひとりで悩み続けないで、よかったら、家の話しをしませんか。

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